「金山移動ログ 003」
晴れた夜に空を見上げた。瞳孔が広がるにつれて、網膜に入る光量も増す。
今さらながらコンデジを買った。試しにF値を最大開放し、30秒の露光で撮影した。肉眼に「近い」画像を撮影できた。

肉眼の画素数と感度をあえてカメラのスペックに落とし込むと、5億7600万画素、ISO37万5000らしい。技術発達しつつも、入出力ともにデジタルでリアルを完全再現する日は遠い。
熊の存在に警戒心を持ちつつ、夜空から目が離せない。動く光は飛行機か流れ星か。

スマホやPCの画面を見つめていると、網膜は光を受動的に受け入れる。その過大な光量に瞳孔は日々絞りっぱなし。瞳孔を緩め、能動的に光を集める行為が自然的なのかもしれない。
小学校で学んだ星座は記憶の彼方。自分で星座を編む。身体の自然な使い方を思い出す。
(いしかわ)